「長期投資が大事」って理解してるけどデキないのはなぜ?

どうも天村です!
今回は、「長期投資が大事」って理解してるけどデキないのはなぜ?というお話をしていきます。
少し前の記事で、長期投資は複利の効果が強く働くので、同じ積立金600万円でも、5年間で積立てるよりも、25年間で積立てたほうが最終的な数字は2倍ぐらい差が出てくるというお話をしました。
ただし、いくら長期投資は大事!ということを頭で理解していても、25年間も行動を継続していくと考えたときに「長すぎる」と感じたり、いざやってみても途中でやめてしまったりします。
なぜ人は長期投資が大事とわかりつつ、なかなか継続できないのでしょうか?
Contents
結論「おもんないから」
先に結論を言いますが、長期投資が大事と理解しながらも、続けていけない理由は、単純に「おもんないから」という理由が大半を占めています。
もっと正確に言うなら、長期投資は成果が出ている実感が湧きにくくて、モチベーションが続きにくいから!というふうになります。
たとえば仮想通貨やFX、デイトレードなどは、ハイリスクハイリターンに分類される投資ですが、見返りのタイミングも早いという特徴があります。
一夜で資産を倍以上にできることがあるので、リターンの早さという面でも短期で結果がでます。
なので、ボーン!っと稼げば、単純に「よっしゃ!やった!」となって、誰だってテンションあがりますし、それがそのままモチベーション維持につながります。
もっとこの興奮を味わいたい!
もっと稼ぎたい!
という心理状態になって、さらにその投資にのめりこんでいきます。
それぐらいに短期的な投資は、僕たちの脳で「楽しい!」という快楽ゾーンに分類されるということです。
ただし、そうそうすべて上手くいくもんじゃないです。
当然ですが、短期間で大きな稼ぎが生まれるということは、逆もあって、短期間で一気に大暴落して奈落の底に叩き落されることだってあるわけです。
長期投資には良くも悪くも、それがない。
長期投資に刺激は皆無
長期投資は、短期のハイリスクハイリターンの投資のように刺激的な経験をすることはまったくなくて、たとえば「毎月1万円を積み立てる」と決めたら、坦々とそれを続けていくだけですし、リターンも小さいです。
投資信託とかだったら、自動積立を最初に設定しておけば、もはや投資している感覚すら無くなります。
ただそれで25年間放置し続ければ最終的には「勝ち」なんですけど、まぁ多くの人は途中で“自ら”進んでタオルを投げます。
タオルを投げる理由は、先ほども言ったように「結果が出ているか実感しにくい」からです。
シミュレーションしてみて具体的に数字を見ていくのが分かりやすいので、ちょっとシミュレーションしてみましょう。
長期投資が退屈に感じるシミュレーション
まずはシミュレーションするうえでの、前提条件を設定しましょう。
毎月積立:1万円
リターン:5%
これを1年・3年・5年・30年の4つのスパンで比較してみたいと思います。
1年積立のシミュレーション
元本:12万円
運用益:2,789円
毎月換算の利益(概算):232円
1年間だと運用で得られた利益は、わずかに2789円です。
これを12ヶ月で割ると、毎月だいたい232円の利益がでます。
「よっしゃ!やったー!」と、思わず渾身のガッツポーズが出る金額ではないですよね。
3年積立のシミュレーション
元本:36万円
運用益:27,533円
毎月換算の利益(概算):764円
3年間コツコツ投資してきて、それでも運用益は2万円後半ぐらいで、毎月換算に直すと764円ぐらいしか旨味を味わえません。
3年間って言葉にするのは簡単ですけど、なかなかの時間ですよね。
それを旨味もしないのに、投資し続けるのは、そこそこ苦行に感じてしまいますよね。
気が短い人は、すでにタオルを投入していてもおかしくない期間なんじゃないでしょうか。
5年積立のシミュレーション
元本:60万円
運用益:80,061円
毎月換算の利益(概算):1334円
5年間やっても、まだ10万円には届かずに8万円ぐらいの利益です。
ここまで来ると、どれだけ気長に物事を考えられる人でも、さすがにそろそろ「本当に大丈夫なんかな?」と疑問を持ち始めます。
「何か違う投資をしたほうがいいんじゃないのかな」と疑心暗鬼におちいります。
そしていよいよタオルを投入しようかどうかの瀬戸際になってくるんじゃないでしょうか。
30年積立のシミュレーション
元本:360万円
運用益:472万2,586円
毎月換算の利益(概算):13,118円
30年の長期投資を見た場合に、運用益が元本を越えているのが分かるかと思います。
30年間毎月コツコツ1万円を投資してきた結果、その努力が報われて元本360万円以上の利益が、472万円としてもたらされたことになります。
ただし忘れてはいけないのが、そこに至るプロセスには何度も何度も「この投資でいいのか?」がついて回りますし、タオルを投入するタイミングはいくらでもあるわけです。
その強いメンタルとモチベーションを保ち続けることは神の領域と言っても過言ではありません。
では常人には無理なんでしょうか?
僕は無理だとは思っていません。
じゃあ、それを続けるためにはどうすればいいのか?
最後に、僕の考えを提案したいと思います。
解決法「刺激物と長期投資を組み合わせる」
ズバリ長期投資を継続させるには、「短期的にギャンブル的な快楽を得られる投資(投機と言ったほうが正解)」を織り交ぜていくことで、長期投資も続けていきやすいんじゃないかと思います。
たとえば投資信託を長期投資のメインにしておいて、そこで得られたリターンの中で、短期的な投資をやっていく。
そうやって無理のない金額で「たしなむ」程度に、仮想通貨やFX、デイトレードなどを楽しむのがいいと思います。
あくまでも間違ってはいけないのが、「全額つっこむ」みたいに極端なことをしないように注意しておけば、長期投資に対するモチベーションも維持しつつ、短期的な投資も楽しめると思います。
何事もバランスが大事だと思うので、そのへんは実際にやっていって、バランス感覚を養っていただくのが、得策だと思います。
ではまた!